PPAPとは、「zipファイルをパスワード付きで送付し、別メールでパスワードを送る運用」のことです。
情報漏えい対策として多くの企業で使われてきましたが、現在ではリスクも指摘されています。

メールでファイルを送るとき、どのように対応していますか?

  • そのまま添付して送る
  • パスワード付きzipファイルにして送る

情報漏えい対策として、zip暗号化+パスワード別送を採用している企業は少なくありません。
一見すると、きちんとセキュリティ対策をしているように見えます。しかし、この方法には見落とされがちなリスクが潜んでいます。

送った瞬間にコントロールできなくなる

まず前提として押さえておきたいのは、

メールで送信したデータは、その時点で自分の管理下から離れる

という点です。
これは、zip暗号化していても変わりません。

例えば、

  • 宛先を間違えて送信してしまった
  • 受信者が第三者に転送してしまった
  • 相手のメールアカウントが侵害されていた

このような場合、送ったファイルは意図しない相手に渡る可能性があります。
ここで重要なのは、

👉 「送った後にどう制御するか」いう視点です。

zip暗号化+パスワード別送の実態として、よくある「zip暗号化+パスワード別送」はどうでしょうか。
この方式の意図はシンプルです。

  • ファイルは暗号化して送る
  • パスワードは別メールで送る

これにより、「万が一どちらかが漏れても大丈夫」という考え方です。

しかし実際には、

 👉 同じメール経路で送っている以上、両方が漏えいする可能性がある

さらに見落とされがちなのは、

 👉 誤送信した場合、相手はファイルもパスワードも両方受け取れてしまう

という点です。
つまり、結果として何も制限されていない状態になってしまうのです。

「暗号化しているから安心」は成り立たない

ここでよくある反論があります。

「でも、zipで暗号化しているから大丈夫ですよね?」

確かに、何も対策していないよりはマシです。
ただし、それで“安全”とは言い切れません。

例えば、

  • パスワードが簡単なものだった場合
  • 推測しやすい情報をヒントにしている場合
    (例:会社名+数字、FAX番号の下4桁など)

こういったケースでは、第三者に開かれてしまう可能性があります。
さらに言えば、zipファイルのパスワードは専用ツールで解析されるケースもあり、「暗号化している=安全」とは限らないのが実情です。

本来守るべきポイントがズレている

ここまでをまとめると、問題はzip暗号化そのものではありません。
「どこを守るべきか」がズレているということです。

本来重視すべきは、

  • 誰がアクセスできるのか
  • 誤送信したときにどうなるのか
  • 送った後に制御できるか

といった点です。
しかしzip暗号化は、「送る瞬間」しか守れていない対策になっています。

どうしてもzipで送る必要がある場合

とはいえ、取引先の指定などでどうしてもzip暗号化が必要な場合もあります。

その場合は最低限、

  • パスワードは別経路で送る(電話、SMSなど)
  • 推測されにくいパスワードを使う

といった対応が必要です。
ただし、ここまでやるのであれば、「そもそも別の方法を使うべきでは?」というケースが多いのも事実です。

より安全なファイル共有の方法

現在は、メール添付にこだわる必要はありません。

例えば、

■ Microsoft 365の場合

  • OneDrive / SharePointで共有
  • 宛先に応じてアクセス権を設定

■ Google Workspaceの場合

  • Google Driveで共有
  • 必要なユーザーだけにアクセス許可

こうした方法であれば、

  • 誰がアクセスできるか管理できる
  • 不要になればアクセスを止められる
  • 誤送信時も被害を限定できる

といったメリットがあります。

運用で防げるセキュリティ事故は多い

もう一つ重要なのは、

👉 ツールよりも運用の方が重要なケースが多い

という点です。

例えば、

  • よくやり取りする相手とは共有フォルダを使う
  • チャットツールで安全にファイル共有する
  • アクセス権を前提に運用を設計する

こうした工夫で、リスクは大きく下げることができます。

最後に

zip暗号化は「何もやらないよりは良い対策」です。
しかし、それで守れていると思ってしまうことが、一番のリスクです。
セキュリティ対策は、「やっているかどうか」ではなく、「本当に機能しているかどうか」で判断する必要があります。

もし、

  • 今のファイル共有方法が本当に安全なのか分からない
  • 慣習的にPPAP運用を続けている
  • Microsoft 365やGoogle Workspaceをどう活用すればよいか分からない

といった場合は、一度現在の運用を見直してみることをおすすめします。
nolan合同会社では、中小企業向けに、

  • Microsoft 365 / Google Workspace のセキュリティ設定
  • ファイル共有ルールの整理
  • アクセス権管理
  • 情報漏えい対策
  • 現場運用を踏まえた改善支援

などを行っています。

「何が危険なのか整理したい」
「今の運用で問題ないか確認したい」

といった場合は、お気軽にご相談ください。

▶ 詳しくはこちら

お気軽にお問い合わせください。受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]

お問い合わせ お気軽にお問い合わせください

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA