あなたのスマートフォンやパソコン、業務で使っているシステムは、本当に安全でしょうか?
最近よく耳にする「ゼロデイ攻撃」。これは、まだ発見されていない弱点(ぜい弱性)を悪用するサイバー攻撃のことです。
この攻撃のこわいところは、「対策できる時間がゼロ」であること。つまり、対策方法がまだ存在しないうちに攻撃されてしまうのです。
この記事では、ゼロデイ攻撃のしくみから、実際の被害事例、そして誰でもできる現実的な対策までをわかりやすく解説します。
ゼロデイ攻撃とは?仕組みと基本的な対策方法
発見されていない「ぜい弱性(脆弱性)」を突いた攻撃
「ゼロデイ(Zero-Day)」とは、ソフトの欠陥(ぜい弱性)が見つかってから修正されるまでの猶予が“0日”という意味です。
つまり、ソフトの開発元が欠陥に気づいていない状態で、攻撃者だけがその弱点を知り、こっそり攻撃を仕掛ける――それがゼロデイ攻撃です。
例えば:
- パソコンの中に入り込むマルウェア(悪意あるソフト)を仕込む
- 情報を盗み出す
- システムそのものを乗っ取る
といった攻撃が、「気づかれず」に行われる可能性があるのです。
なぜゼロデイ攻撃は危険なのか?
いつもの作業が「入り口」になるリスク
ゼロデイ攻撃が怖い理由は、以下の通りです:
- 対策が存在しない段階で攻撃される
通常のウイルス対策ソフトやファイアウォールでは、検知できません。 - 広がるスピードが早い
パッチ(修正)が出る前に、短時間で多くのパソコンやシステムに広がります。 - 業務に必要なソフトが狙われやすい
Windows、ブラウザ(Chromeなど)、会議ソフト(Zoom)など、日常的に使うソフトが標的になります。
実際に起きたゼロデイ攻撃の事例とその影響
「そんなのウチとは関係ない」と思った方――ここからが本題です。
私たちが普段から使っているソフトウェアで、実際にゼロデイ攻撃が起きています。
● 2025年3月:Google Chromeのぜい弱性「CVE-2025-2783」を悪用した攻撃
インターネット閲覧の定番「Google Chrome」で見つかったぜい弱性。
攻撃者は、ユーザーが特定のリンクをクリックするだけで、パソコン内部に悪意あるコードをしのばせることに成功しました。
実際には、ロシアの報道機関や大学が標的にされましたが、日本でも同じバージョンを使っていれば、誰もが標的になりうる状況でした。
▶ 詳細:Security NEXT
● 2025年3月:Zoomで見つかった複数のぜい弱性
Zoomの会議機能に存在していた複数のぜい弱性は、以下のような影響を及ぼす可能性がありました:
- カメラやマイクを勝手に起動される
- 会議の内容を盗み聞きされる
- 社内のファイルがこっそり盗まれる
- パソコン自体をのっとられて、別の攻撃に使われる
これらは、アップデートをしていなければすぐにでも被害に遭う可能性がある状況でした。
▶ 詳細:Security NEXT

今日からできるゼロデイ攻撃対策の具体的ステップ

難しいことをしなくても「できること」はたくさんある
1. ソフトウェアは常に最新に保つ
アップデート通知を無視せず、すぐに適用しましょう。自動更新の設定を有効にしておくのも効果的です。
2. セキュリティを“多層”で考える
ウイルス対策ソフトに加えて、EDRやファイアウォールなど、複数の手段を組み合わせると、より安全性が高まります。

3. 不審なメール・リンクには注意
「このリンク、本当に安全?」と一度立ち止まる意識が大切です。
わからない場合は、同僚やシステム管理者に相談を。
4. 定期的に社内チェックを行う
会社全体でのセキュリティ診断や、専門家によるチェックを受けることで、知らないうちに生まれたリスクを減らせます。
🔐 安心を「仕組み」で守りたいあなたへ
ゼロデイ攻撃のような見えないリスクに備えるには、日々の意識と同じくらい、信頼できる“仕組み”が大切です。
もし、「何から始めればいいか分からない」「自社に合った対策をまとめて整えたい」とお考えなら、こちらを一度チェックしてみてください👇
企業や個人がすぐに始められる、基本からプロの診断まで揃ったスタートパッケージです。
まとめ:セキュリティ対策は「知識」より「行動」
ゼロデイ攻撃は、専門家だけが気にすればいいものではありません。私たち一人ひとりが意識することで、防げる被害が確実にあります。
- アップデートする
- 注意する
- 知らないことは調べる・聞く
この3つを心がけるだけでも、十分な対策につながります。
「今まで大丈夫だったから」ではなく、これからも安全であるために、今日から一歩を踏み出しましょう。
お気軽にお問い合わせください。受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]
お問い合わせ お気軽にお問い合わせください