■ はじめに:2025年4月のWindows Updateは「今すぐ適用」が鉄則!

2025年4月のWindows Updateには、Windowsユーザー全員が注目すべき非常に重要なセキュリティ修正が含まれています。その中でも特に警戒が必要なのが、現在進行形で悪用されているゼロデイ脆弱性「CVE-2025-29824」です。

この脆弱性はすでにサイバー攻撃に利用されており、対応を怠ると個人だけでなく企業の情報資産まで大きなリスクに晒されます。本記事では、この脆弱性の概要と、Windows Updateの適用が急務である理由を解説します。


■ CVE-2025-29824とは?:SYSTEM権限を奪われる深刻なゼロデイ脆弱性

この脆弱性は、Windowsの「共通ログファイルシステムドライバー(CLFS)」に存在する設計上の欠陥に起因します。攻撃者は、標準ユーザーとしてのアクセス権しか持たない状態から、システム全体を制御可能な「SYSTEM」権限を取得できる可能性があります。

なぜ危険なのか?

  • SYSTEM権限はWindowsで最も高い特権を持つ権限。
  • 攻撃者がこれを獲得すると、セキュリティソフトの無効化やデータの暗号化(ランサムウェア)などが容易に。
  • 実際に、この脆弱性はランサムウェアによる攻撃に利用されていることが確認されています。

参考:HelpNetSecurityCSA Singapore


■ なぜ今回のアップデートが「特に重要」なのか?

1. 悪用がすでに確認されている

CVE-2025-29824は、「ゼロデイ(Zero-day)」脆弱性に分類されており、パッチがリリースされる前から攻撃に利用されています。すでに被害事例が報告されているため、すぐにでも対処が必要です。

ゼロデイがどういうものなのかは、別のブログ記事で解説しています。

こちらも併せて読んでくださいね。

ゼロデイ攻撃とは?その脅威と今すぐ始めるべき対策を徹底解説!

2. 影響範囲が非常に広い

この脆弱性は、以下すべてのOSバージョンに影響します:

  • Windows 10(すべてのサポート中のエディション)
  • Windows 11(21H2〜23H2)
  • Windows Server(2016以降)

企業のサーバー環境にも影響を及ぼすため、企業のIT部門も対応が急がれます。

3. 他にも多数の重大な修正が同時に含まれている

今回のWindows Updateでは、合計134件の脆弱性が修正されています。そのうち11件は「クリティカル」ランクのリモートコード実行(RCE)脆弱性であり、放置すると遠隔攻撃のリスクが高まります。

参考:Qualysブログ


■ 注意すべき点:Windows Helloの問題や未配信の更新

今回の更新には注意点もあります。以下の点を確認しておきましょう。

  • Windows Helloの不具合
     一部のPCで、顔認証やPINログインが使えなくなる問題が確認されています。ただし、Microsoftは既に回避策を発表しています。
  • Windows 10一部バージョン向け更新の遅れ
     Windows 10の特定バージョンでは、まだ修正パッチが公開されていないケースがあります。対象のユーザーは、公式情報を確認し、更新通知が来た段階で速やかに対応しましょう。

■ 今すぐできる3つの対策

1. Windows Updateを実行する

「設定」>「更新とセキュリティ」>「Windows Update」から、更新プログラムの確認・適用を実行しましょう。

2. セキュリティソフトで監視を続ける

更新後も不審なプロセスが実行されていないか、常時セキュリティソフトで監視を続けましょう。

3. 大事なデータのバックアップ

万が一の事態に備え、定期的なバックアップが不可欠です。外付けHDDやクラウドストレージを活用しましょう。


■ まとめ:今回のUpdateは「放置厳禁」

今回のWindows Updateは、セキュリティ的に非常に重要な内容を含んでおり、「CVE-2025-29824」はすでに攻撃者に悪用されています。個人・企業を問わず、早急なアップデートの適用が強く推奨されます。

不具合の可能性がある場合でも、基本的には「適用すること」がベストな選択です。安全なデジタルライフを守るために、今すぐ対応を行いましょう。

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